冒険の本

極北-に-駆ける(植-村-直-己)を読みはじめました。
この文庫本、字がとても…小さいです。わたしは体調がイマイチだと目も見えにくい傾向がある&夏が終わって外が薄暗い…ということもあります。去年の冬に良いライトを教えてもらったので買う気でいたんですが、なかなか売っている町まで出かけられずに春になって明るくなってしまったのでした。今年は買うぞ。
内容は読みやすくて面白いです。小さい字にも負けずに三分の一ほど一気に読みました。氷の上に住んで生肉を食べる狩猟民族が非常にかっこいい。自分も彼らと血が繋がっていたらうれしいなぁ。
言葉も通じないし、夏でも氷点下の局地へ単身入ってゆくのはすごいことだと思います。これからどんな冒険が始まるのでしょうか。
以下ちょいネガティブ意見なので読みたい人だけ…
ところで、この本の最初のほうには家の中に血まみれの肉があって気味悪いとか、銃の反動が非常にきついとか書かれていますが、植村さんが本当にそう感じたんだろうか、と引っかかりました。その辺の表現は「読者である日本の都会人はこう感じるはず」みたいな考えで書かれているのかなぁ。ちょっと違和感とともに、「どうせ都会の者にはわかるまい」みたいな上から視線も感じてしまいました。山小屋で「下界」って表現を聞いたことがありますが、なんかそんな感じ。お若い彼らが上下というのは標高の話しだけではなさそうだったので。
冒険は崇高ですけど、都会でのビジネスがあるから冒険で食って行けるわけで、見下ろすのは如何なものかと思うわけです。
まぁこれは、自然が好き冒険に憧れるといいつつも、都会育ちで根っからの超軟弱で俗物の私のヒガミなのかもしれません。