伝承

外国に来てから空手を習い始めました。先生、先輩方は、皆外国人です。
わたしは運動オンチだし武道の知識も無かったけど、日本人なのでお辞儀は自然にできるし、重心低くするのは外人さんよりラクに出来るみたいだし、日本語コマンドの理解には不自由しないのでなんとかなっています。空手風味もあるビリーで基礎体力を養っていたのもよかったかも。
しかし、すごいなとつくづく思うのは、こんな遠くの国で日本の文化がきちんと伝承されているということです。空手の技と精神が海を越えて、船越義珍先生から連綿と当地の先生方まで伝えられたっていうのは…凄いことです。
外国に来たら、私のようなボンヤリした者でも「私の日本人としてのアイデンティティって何だっぺ?」という問題に突き当たるけど、そんなときは伝統文化を学べば良いんじゃないかと思います。そうすれば、自分の中でバラバラになっていた日本的なものが、鍛錬の中で生きてくるんじゃないかなと思うのです。もう遅いとか、そういうことは決してないと思います。
安心するとともに、数え切れないほどの先達への感謝が沸いてきます。ありがたいことです。